妊娠・出産や夫の転勤などのタイミングで仕事をやめることになり、ある程度落ち着いたときに復帰を考えるタイミングが多くあります。

そんな時、保育園に入所させるための活動であったり、求職活動であったり、またいざ働くとなったときの働き方にも悩むことがあり、同時に複数のことを考えなくてはなりません。

今回は、実際にご相談があった内容について、雇用保険の基本的な制度とともに解説します。

 

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実際の質問がこちら
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今年の5月で全職場を退職して出産したからまだハローワークに通ってないんだけど、来年の4月から仕事をしようか考えていて、
一年未満で復帰する場合、失業保険をもらわずに継続する(?)とかっていう方法もあるってなんかでみたんだけど…どうするのが良いのかな。

仕事するとしたら扶養範囲内でって考えてるから、その場合短時間保育園になるんだけど、時給が良いから就労時間が65時間に満たないと思うのよね。保健センターで65時間以上120時間未満じゃないと保育継続できないって言われたんだけど、なんか良い方法ないかな・・・?

前は、途中から扶養に入ったからグンと就労時間が短くなったんだけど、それでも標準保育時間のままだったし、特に何も言われなかったの。

国保で働くほうがいいのかな?どんなふうに働けば損しないんだっけ?

 

 

上記の質問には大きく分けると3つの内容について書かれています。

1)復帰するときの失業保険(基本手当など)のもらい方
2)保育園入所に関する条件
3)扶養・パートでの働き方

 

妊娠・出産・育児などでいったん職場を離れ、復帰するときにだいたい考えなければいけない3TOPですよね。
質問の内容をもとに、まずは1)について解説していきますね。

 

 

1)復帰するときの失業保険(基本手当など)のもらい方

質問

今年の5月で全職場を退職して出産したからまだハローワークに通ってないんだけど、来年の4月から仕事をしようか考えていて、
一年未満で復帰する場合、失業保険をもらわずに継続する(?)とかっていう方法もあるってなんかでみたんだけど…どうするのが良いのか。

 

回答

ハローワークに手続きしに行かなければ雇用保険の基本手当(失業保険)は受給せずに復職できます。
しかし、雇用保険の勤続年数を増やしたところで、次の働き方によっては雇用保険に加入しない場合など、受給できたはずの手当を受給することができなくなってしまう場合があります。

なので、育児中でこの先も働き方を調整するかもしれない時期であれば、基本手当を受給しておいても損はないと思います。

 

解説

ポイント1:受給できる手当金は?

失業手当と一般的に言われていますが、雇用保険の失業関連の手当にはいくつか種類があります。
求職活動中にもらえる基本手当、再就職したときにもらえる再就職手当、6か月以上継続して働いていた場合にもらえる就業促進定着手当などがあります。

この基本手当は通常ハローワークに申請しに行く必要があります。また、1か月に1回の認定日にもハローワークで手続きをしなければ、手当金を受給することができません。

※再就職手当や就業手当に関しては、ハローワークや職業紹介事業者の紹介で就職した場合にのみ適応となります。

支給額に関しては基本手当日額(離職前6か月間の賃金/180日)の50~80%の金額となっています。
※年齢によっても上限額が決められています。

 

ポイント2:受給要件は?

就職しようという意思があり、ハローワークで申し込みをした
・本人やハローワークの努力によっても就職先が見つからず失業中である
・離職する前の2年間の間に、12か月以上の雇用保険加入期間(被保険者期間)がある
※特定受給資格者や特定理由離職者に関しては離職前1年間の間に6か月以上の被保険者期間があること

 

ポイント3:受給可能な期間の拡大

妊娠・出産・育児などの理由ですぐに働くことができない場合は、1年以内に求職活動をしなくても、受給期間の延長手続きをとることができます。すぐに働けない状況とみなされるため、病気・ケガ・妊娠・出産などの場合は4年間は受給期間の延長ができます。

通常は退職の翌日から1年以内に求職活動をして、基本手当の申請をしなければ、もらえたはずの手当金は受給できなくなります。(リセットされます)
しかし、妊娠~育児など特定の理由がある場合は4年間という期間へ拡大され、ゆっくり復帰できますよ。という状況になっています。

※ただし、退職後4年間過ぎてしまうと、給付日数が余っていたとしても受給できなくなってしまうので、4年間の間に受給できるよう注意が必要です。

 

 

ポイント4:雇用保険加入期間の合算

雇用保険は、前回退職後から1年以内に復職・転職して、雇用保険に加入した場合被保険者期間雇用保険上の勤続年数)が合算されていきます。

 

基本手当の最大給付日数は被保険者期間や年齢などによって変わってくるため、できるだけ年数が多い方がいいという仕組みなんです。

 

図表:雇用保険の被保険者期間と年齢による受給日数の違い

ただし、育児中の場合、働き方を変える可能性は独身の方よりも高く、雇用保険に加入しない働き方を選択してしまえば退職後に受給できなくなってしまう可能性もあります。
また、その後も妊娠・出産などで退職する場合もあるので、もらえるうちにもらっておいた方がお得な場合もあります。

この先どう仕事を続けていくかによって変わりますが、先にもらっておくか、何年後かわからないけど、次に辞めた時にもらうか・・・?
ここによってかわるので、どっちがいいとは一概には言えませんが、私個人では育児中であればもらっておいた方がいいと考えます。

 

 

ポイント5:待機期間が短い

通常は7日間の待期期間の後、自己都合退職の場合はさらに3か月間の受給待機期間が設定されています。
しかし、妊娠・出産などの理由で退職した場合は、3か月の待期期間がなく、初回の認定日が経過後、受給することが可能となっています。

 

つまり、自己都合退職と違い、早く基本手当をもらうことができます

 

妊娠・出産後や育児期間中の求職活動では子どもの託児依頼したり、体型の変化によるスーツの買い替えなど出費がかさむこともあります。
そんな臨時出費時に利用できるので、基本手当の受給に関してはぜひ検討してみてくださいね。