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パートタイムといっても色々な働き方がありますよね。
私はずっとフルタイムで働いてきたので
よく聞く
「扶養の範囲内で働くこと」とか
「103万円の壁とか130万円の壁とか」って
いったい何なんだろう・・・って思っていました。
何がどう違うのか・・・
お金の事だけじゃなくて、様々な制度も絡んでいることなので
よけいに難しく感じてしまいますよね。
そんなパートタイムの働き方について
1,扶養とは何か
2,○○万円の壁の正体
3,損をしない働き方
について、お伝えしていきたいと思います。
【パパの扶養に入るとはどんなこと?】
『扶養に入る』と言っても、実はいろんな意味合いがあるんですよね。
扶養には大きく分けると3パターンあって、
1,税金関係で控除を受けられる
年末調整や確定申告の際に、パパの所得から『配偶者控除』や『配偶者特別控除』というものがひかれるので、パパが納めなければならない税金が少し安くなります。
この配偶者特別控除は2018年度から変っているので、要チェックです!!
後ほど詳しく見ていきますね(*^-^*)
2,パパの健康保険に入る
パパの職場で加入している健康保険組合(社会保険)に扶養として加入するため、ママの保険料は追加で徴収されることなく、健康保険に加入できます。
3、職場の扶養手当がもらえる
パパの職場から扶養手当がもらえる制度ですが、ママの年収がいくらまで、というのは職場によってまちまちです。
多くは、配偶者控除が適応になる103万円未満で働いている場合としているようです。
『扶養に入る』とは、大きく分けるとこの3つになります。
1,2,に関しては○○万円の壁とも言われているのですが、
その範囲について、これから詳しくご紹介します。
【配偶者控除/配偶者特別控除ってなに?】
年末調整や確定申告の時にチェックする配偶者控除や扶養控除とは、パパ(申告者本人)が面倒を見なければならない家族の人数を申告するシステムです。
この家族が多いほど家計の負担も大きいので、税金の負担を軽くしますよ!という制度なんです(*^-^*)
ただし、扶養している家族が収入を得ている場合、その収入には制限があり、それを超えてしまうと優遇されないので、その条件の中で働くように調整します。
もしくは、節税しなくても大丈夫なくらい収入を得るか・・・になります。
どのくらいお得かイマイチわからなかったり、自分の生活がイメージできないのでこの部分で悩むことが多いですよね。
配偶者控除が受けられるママの収入の限度や、
どれくらいの控除が受けられるのかですが、
配偶者控除
配偶者控除はママの収入が0~103万円(所得38万円)未満の場合に
パパの所得から所得税は38万円・住民税は33万円の控除を受けることができます。
配偶者特別控除
今年、平成30年度から配偶者特別控除の範囲が変わりました。
今までは103~141万円の範囲で段階的に控除金額が決められて
配偶者特別控除が受けられましたが
今年からは103~150万円までは一律所得税38万円・住民税33万円の控除を受けることができ、
150~201万円の範囲までは段階的に金額が減って控除されるようになりました。
つまり、配偶者特別控除を受けられる範囲が拡大したんですよね。
(*ただし、所得の高い人は一部縮小しています)
今までパパの収入が1220万円(所得が1000万円)以下
であれば配偶者特別控除を受けることができていましたが
パパの収入によっても適応範囲が変りました。
図:収入1120万円以下(所得900万円)の控除適応範囲
図:収入1120~1170万円(所得900~950万円)の控除適応範囲
図:収入1170~1220万円(所得950~1000万円)の控除適応範囲
の3段階で控除金額が変わり
パパの収入が多い場合は控除が減ってしまう世帯も増えることになりました。
【実際にはどれくらい税金が戻ってくるの?節税になるの?】
例を用いて説明しますね。
パパの年収が400万円、社会保険加入、幼児2人、北海道札幌市在住の場合
*生命保険料や地震保険料控除などは加味していません。
*お住まいの地域によって住民税の税率が変ってくるので、目安をしてみてください。
かんたんにシュミレーションしてみると
ママの収入が0~150万円は
所得税:19,400円
住民税:35,500円
合計54,900円
ママの収入が170万円の場合は
所得税:10,800円
住民税:21,000円
合計31,800円
ママの収入が200万円の場合は
所得税:1,600円
住民税:3,000円
合計1,600円
上記の金額のうち、年末調整・確定申告では所得税分が戻ってきます。
住民税は翌年の6月にでる金額が、ひかれた金額になります。
このようにシュミレーションをしてみないと実際にどれくらいの節税効果になるのかわかりにくいですが、
ママの収入が低いほど(150万円までは)説税効果は大きいので、配偶者控除/配偶者特別控除が適応になるのであればしっかり控除を受ける手続きをしましょう!!
また、税金(還付申請)は5年前までさかのぼることができるので、
もし、産休・育休中の期間でママの収入が少ない時期があれば、さかのぼって申請してみましょうね(*^-^*)
お金が戻ってくるかもしれませんよ♪
【○○万円の壁の正体】
ちまたでよく聞く、○○万円の壁ですが、100万、103万、106万・・・
などと色々言われており、ややこしいですよね。
でも、それぞれ内容が違うんです。
表:○○万円の壁と内容
*社会保険料
収入が106万円以上からは、下記の条件を満たせば健康保険と厚生年金の加入ができます。
・週20時間以上
・1ヶ月8.8万円以上
・社員501人以上の会社で学生以外の人が1年以上働く見込みがある場合
そして収入が130万円を超えると、社会保険料は必ず引かれます。
さらに、社会保険料はおおよそ収入の15%くらいの金額になりますので、
収入が20万円であれば手取り15万円、収入が30万円であれば手取りは22.5万円程になります。
【損する働き方とは?ママの手取り収入の変化】
ママの収入と手取り収入ですが、先ほどの○○万円の壁のなかでも、
収入130万円以上から加入となる社会保険料が最も負担が大きくなります。
収入のおおよそ15%くらい社会保険料としてひかれるので、
その分手取り収入も大きく変ってきます。
図:税金と社会保険料の関係
下の表を見るとママの収入が130万円を超えると社会保険料が引かれるため、
手取りの収入は130万円未満の時より下がってしまいます。
そして、その少なくなった手取り収入が回復するのが150万円を超えてからになります。
これがいわゆる130万円の壁と言われているものの正体です。
図:ママの年収と手取り収入の変化
世帯全体での収入で見ると
(パパの収入を400万円と仮定した場合の世帯収入の変化)
配偶者控除を含めた世帯全体の収入で見ても130万円の壁は変わりません。
そして、その少なくなった手取り収入が回復するのが150万円なのも変わりません。
図:ママの手取りと世帯収入の変化
ママの手取額でも、世帯収入を見ても
収入130万円~150万円が手取り収入額が減ってしまうので、
このラインになる場合は働く時間など調整した方が良さそうですね(*^-^*)
まとめ
1,パパの扶養に入るとは大きく分けると3つの意味合いがある
*配偶者控除・配偶者特別控除が適応になり、税金の負担を減らせる範囲
*パパの健康保険に扶養として加入する
*パパの職場から扶養手当がもらえる
2,配偶者控除/配偶者特別控除とは、 扶養親族とともに、年末調整や確定申告の時にパパ(申告者本人)が面倒を見なければならない家族の人数を申告するシステム。
この家族が多いほど家計の負担も大きいため、税金の負担が軽くなる
配偶者控除はママの収入が0~103万円未満の場合、所得税は38万円、住民税は33万円の控除
配偶者特別控除はママの収入が103~150万円未満の場合、所得税は38万円、住民税は33万円の控除
ママの収入が150~201万円の場合は段階に応じて控除額が減っていく。
3,○○万円の壁のなかでも。ママの収入が130~150万円は手取り収入が減ってしまうため、損をしてしまう。
いかがでしたか?
少しでもお役に立てますと嬉しいです(*^-^*)
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